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消費税引き上げは「自動車税」と「法人税」にどう影響するか=佐藤主光

図1 法人事業税を巡る変遷(概念図)
図1 法人事業税を巡る変遷(概念図)

 2019年度税制改正の軸は、消費税引き上げ対策にある。税率の引き上げ(8→10%)による消費減を抑える観点から、自動車税(地方税)が引き下げられることになり、自動車税減収分を埋める措置が取られた。そして、消費増税の一部(2%のうち0・5%)は地方消費税として都道府県に回る。

 ただ、地方消費税は消費額や人口によって配分額が決まるため、都市と地方の間で税収格差が広がる懸念がある。そこで、地方間の税源の偏在を是正する改正が行われた。法人事業税(都道府県税)の一部を国税化して特別法人事業税とし、国がいったん徴収した税収を特別法人事業譲与税として人口などに基づき都道府県に配分する。

 一連の改正には「地方財源への配慮」がうかがえる。しかし、その配慮は、経済のグローバル化、デジタル化といった経済・産業構造が変化する中、機動的な税制改正の妨げになっているのではないだろうか。

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