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バージニアのアマゾン第2本社 メリットとデメリット=井上祐介

低所得の住民との共存なるか(Bloomberg)
低所得の住民との共存なるか(Bloomberg)

 先日、我が家のアパートの更新通知を受け取って目を疑った。7%もの値上げが要請されたのだ。米国の物価上昇率はいまだに2%に届いていないはずなのに。家賃の大幅増の理由を考えてみると、どうやらアマゾンが影響しているようだ。

 シアトルに本社を置くアマゾンは2017年、第2本社の建設計画を発表、候補地を募ったところ、200超の自治体が応募した。そして、ニューヨークと、筆者が住むワシントン郊外のバージニア州アーリントン郡が候補地に選ばれた。しかし、ニューヨークでは地元の反対運動が拡大し、今年2月にアマゾンが計画を撤回した。しかし、残されたバージニアへの本社移転は順調に進む。

 進出予定地はワシントンからポトマック川を挟んだ対岸、首都中心部まで15分ほどの場所である。アマゾンは選定基準として人材の豊富さ、交通の便、事業環境の良さなどを挙げてきた。進出予定地域は全体の9割が大卒以上で若年人口が多く、平均所得は約12万ドル(約1320万円)と全国平均の倍以上である。優秀な人材を獲得するには絶好の立地だ。交通面では、高速道路や地下鉄が整備されている。また、国内線空港に隣接する…

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