新紙幣・硬貨発行 特需1.6兆円も景気動向は左右せず=永浜利広
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1000円、5000円、1万円紙幣と500円硬貨が2021~24年をめどに一新されることになった。これに伴いさまざまな需要の発生が予想される。
具体的には、(1)新紙幣・硬貨の発行に伴う紙幣・硬貨の発行コスト、(2)新紙幣・硬貨に対応するため金融機関やコンビニのATM改修、買い替えコスト、(3)自動販売機における改修、買い替えコスト、の3点である。そして、一定の前提を置いて以上三つのコストを合計すると、新紙幣発行による直接的な特需は約1・6兆円程度、関連のある産業への間接波及額も含めた生産誘発額は約3・5兆円、付加価値誘発額は約1・3兆円程度となる。
しかし、以上の試算については幅を持ってみる必要がある。上振れ要因としては、紙幣や硬貨の発行単価が想定以上に上昇すること、あるいはATM/CDや自販機の買い替えが予想以上に起こることが考えられる。
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週刊エコノミスト
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