週刊エコノミスト Online注目の特集

新紙幣・硬貨発行 特需1.6兆円も景気動向は左右せず=永浜利広

財務省が発表した新紙幣のイメージ
財務省が発表した新紙幣のイメージ

 1000円、5000円、1万円紙幣と500円硬貨が2021~24年をめどに一新されることになった。これに伴いさまざまな需要の発生が予想される。

 具体的には、(1)新紙幣・硬貨の発行に伴う紙幣・硬貨の発行コスト、(2)新紙幣・硬貨に対応するため金融機関やコンビニのATM改修、買い替えコスト、(3)自動販売機における改修、買い替えコスト、の3点である。そして、一定の前提を置いて以上三つのコストを合計すると、新紙幣発行による直接的な特需は約1・6兆円程度、関連のある産業への間接波及額も含めた生産誘発額は約3・5兆円、付加価値誘発額は約1・3兆円程度となる。

 しかし、以上の試算については幅を持ってみる必要がある。上振れ要因としては、紙幣や硬貨の発行単価が想定以上に上昇すること、あるいはATM/CDや自販機の買い替えが予想以上に起こることが考えられる。

残り405文字(全文782文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事