新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

国際・政治 グローバルマネー

米中貿易交渉が「長期化」する理由

 米中貿易交渉が、当初の見込みよりも長期化しており、いまだ合意に至っていない。貿易交渉の本質は、米国が中国の技術盗用を阻止するため知的財産権保護体制の強化を求めていることにある。両国の国家体制の根幹にかかわる問題でもあり、互いに妥協するのは難しい。一方で、交渉を決裂させることも、双方が大きなリスクを伴う。交渉が長期化しているのは、それしか落としどころがないからだ。

 当初は今年3月までとされた米国による制裁関税引き上げの交渉期限は、現在は「米中合意まで」見送るとされている。この貿易交渉で、巨額の対中貿易赤字解消は表層の目的にすぎない。米国が中国に最も強く求めているのは、知的財産権保護体制の強化である。十数年前から、米国は中国によるハイテク技術盗用を問題視してきたが、複数の中国ハイテク企業が世界市場で大きな存在感を示す規模にまで成長し、技術盗用を阻止することが…

残り628文字(全文1011文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事