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週刊エコノミスト Online 挑戦者2019

杉江理 ウィルCEO 出かけたくなる車いすを

 デザインと乗りやすさを追求した電動の車いすを開発。「すべての人の移動を楽しく、スマートに」をミッションに掲げ、世界中の人々に新しい移動スタイルを提案する。

(聞き手=藤枝克治・本誌編集長/構成=白鳥達哉・編集部)

「WHILL」(ウィル)はデザインにこだわりながら最先端の技術を組み込んだ、次世代型の電動車いすです。いちばんの特徴は、小さな車輪が円状に連なった「オムニホイール」という前輪タイヤ。既存製品の前輪は、小回りを利かせるためにタイヤのサイズを小さくしているのですが、一方で走行性が悪くなり、歩道やお店の入り口にあるちょっとした段差なども乗り越えるのは難しくなります。オムニホイールは、その場で車輪が前後左右に回る機構になっているので、小回りが利く状態でタイヤのサイズを大きくできます。これによって段差が乗り越えやすくなるだけでなく、砂利道などの悪路も走りやすくなりました。

 また、スマホで遠隔操作やロックなどの制御ができるのも特徴の一つです。トイレに入って便座に座った後、ドアを閉めるために車いすを移動したい、ベッドに入った後に邪魔にならない場所に動かしたいときなどに便利です。

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