教養・歴史書評

『企業ファースト化する日本 虚妄の「働き方改革」を問う』 評者・新藤宗幸

    著者 竹信三恵子(ジャーナリスト、和光大学教授) 岩波書店 1700円

    真の働き方改革実現に向け、労働者側の対抗策明示

     6年超もの長期政権となっている安倍政権の柱は、国家主義的政策と並んで「雇用」「労働」政策だ。本書は、その本質に厳しく迫るとともに、「本当の働き方改革」に向けた思考と行動を提示する。

     2018年6月29日に「働き方改革関連法」が国会で成立した。長時間労働の是正、同一労働同一賃金の実現などを図るかに見えるが、著者はいくつものフェイク(偽り)がちりばめられているとする。

     労働基準法は週40時間労働を原則としている。ILO(国際労働機関)第1号条約の週48時間労働より厳…

    残り900文字(全文1192文字)

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