韓国造船2社の統合 労組の反発などで暗雲
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造船世界最大手の韓国・現代重工業と同大手の大宇造船海洋の経営統合を巡り、雲行きが怪しくなってきた。大宇造船の筆頭株主である政府系金融機関、韓国産業銀行と現代重工が今年3月、経営統合に合意したが、雇用維持に懸念を抱く労組や地元自治体が強く反発。経営統合すれば世界シェア約2割となるため、各国での競争法に基づく企業結合審査にも時間がかかる見通しだ。
大宇造船は過去、経営危機を繰り返し、韓国産業銀行が支援してきた。今回の統合では、現代重工グループの持ち株会社傘下に中間持ち株会社「韓国造船海洋」を作り、大宇造船など造船子会社が入る計画とする。これに対し、大宇造船の労組や造船所がある南部・巨済(コジェ)市の市民らが5月上旬、政府の監査院に対して一連の手続きの適正性を問う監査を請求した。
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週刊エコノミスト
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