英保守党、統一地方選挙大敗 ブレグジット党躍進のシナリオ=増谷栄一
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5月2日に投票が行われた英国・イングランドの統一地方選挙で、メイ首相が率いる与党・保守党は4年前の選挙時の4894議席から3564議席へと、一気に1330議席(27%)も減らし、750年もの長い英国議会の歴史の中で最大の選挙敗北を喫した。また、メイ首相が自身のEU(欧州連合)離脱協定案の議会通過を目指して手を組んだ最大野党の労働党も84議席(4%)を失ったことで、英国のブレグジット(EU離脱)の先行きは一段と不透明になった。そればかりか、メイ首相の早期辞任論が政界や英国メディアで急速に高まってきた。
英有力紙『デイリー・テレグラフ』は5月5日付の社説で、「統一地方選挙で敗北した労働党はメイ首相の連立相手として正当性がないことを示した」と総括。メイ首相の労働党との共同戦線による議会強行突破戦略では国民の信頼を勝ち取れないと批判した。その根拠について、「労働党との合意により英国がEUの関税同盟に残ることは真のブレグジットを破壊し、経済の発展を妨げる。有権者はこれを裏切りと見抜き、保守党は(次の選…
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週刊エコノミスト
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