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週刊エコノミスト Online 学者が斬る・視点争点

AIの統計的推定が生む「差別」=堀井亮

(注)米フェイスブックの求人広告配信先を11種類の職種ごとに男女比を調査 (出所)Muhammad Ali, Piotr Sapiezynski, Miranda Bogen, Aleksandra Korolova, Alan Mislove, and Aaron Rieke
(注)米フェイスブックの求人広告配信先を11種類の職種ごとに男女比を調査 (出所)Muhammad Ali, Piotr Sapiezynski, Miranda Bogen, Aleksandra Korolova, Alan Mislove, and Aaron Rieke "Discrimination through optimization: How Facebook's ad delivery can lead to skewed outcomes"(2019)より筆者作成

性別、人種のデータで傾向を「学習」

 銀行の与信判断、社員採用、マーケティングといったホワイトカラーの仕事が人工知能(AI)に置き換わりつつある。例えば、求人応募者の属性をAIに入力すれば、応募者がどれくらい役に立ちそうかの点数が出力される。もちろんAIの予想が外れることもあるが、過去のデータから属性と点数の関係を学習し、少しずつ修正していくことで正確になっていく。しかし、ここで問題となってくるのが「差別」の問題だ。性別や国籍といった属性だけで点数が異なったら、差別と感じる人もいるだろう。

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