週刊エコノミスト Online学者が斬る・視点争点

老いる人と住居、持続可能か=小林慶一郎

    (注)2022年、27年、37年の各戸数は国交省の推計(出所)国土交通省
    (注)2022年、27年、37年の各戸数は国交省の推計(出所)国土交通省

    タワーマンションは建て替え可能か

     日本の経済社会の長期的な持続性を考える上で、重要性を増す二つの政策課題を考えたい。どちらも、高齢化や居住形態の変化にともなって生まれた新しい調整の失敗であると言える。

     まず、高齢化について「金融ジェロントロジー」という政策研究領域が広がりつつある。ジェロントロジーとは、人体の老化などを扱う医学の一分野で、「老年学」と訳されることが多い。これに金融をつけた金融ジェロントロジーが扱う問題は、高齢化が加速する中で、認知機能が衰えた高齢者の金融資産を誰がどう管理するか、ということである。

     これは、高齢の顧客が多い証券会社などの金融機関にとってはすでに切実な問題となっている。いまの日本で…

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