教養・歴史とことんMMT(現代貨幣理論)

対談 岩村充×小林慶一郎 「国の借金は本当に問題ないのか」

    「現代貨幣理論(MMT)」に対しては批判も巻き起こる。既存の理論との相違点はどこにあるのか。金融論を専門に物価と財政との関係を論じる岩村充・早稲田大学大学院経営管理研究科教授と、マクロ経済学が専門で財政の持続可能性を論じてきた小林慶一郎・東京財団政策研究所研究主幹が意見を交わした。

    (司会=藤枝克治・本誌編集長/構成=黒崎亜弓・ジャーナリスト)

    小林 日本の場合、国と地方を合わせた公的債務残高の対国内総生産(GDP)比率は約240%だが、どの水準に達すると危機が起こるのか、その上限は理論的に分かっていない。

    岩村 経験的には、インフレによらず収束できたのは、19世紀のイギリスにおける同比250%が最大値ではないか。100年かけて4分の1に減らした。ただし、途中でインドを併合したことで分母のGDPが増えている。財政再建の努力だけではなく、「銃口で生み出したのだ」とも言える。

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