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教養・歴史 書評

『日本の水産資源管理』『はじめまして、法学』『バブル経済事件の深層』『牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って』

『日本の水産資源管理』 片野歩、阪口功著 慶応義塾大学出版会 2500円

 かつて御殿が建つほど豊富に捕れたニシンだが、今、国内漁獲量はじり貧だ。漁獲枠が未設定だったのだ。水産資源管理が不十分だと、乱獲で魚が減る。すると、漁業者は未成魚でも捕獲する。未成魚は市場価値が低い。かくして漁業者は「捕れない、安い、売れない」悪循環に陥る。本書は、水産会社に勤務する著者らが、日本の水産業衰退の要因と対策を分析する。業者の自主管理に任せて有効手段を講じなかった水産庁の罪深さがうかがえる。(F)

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