週刊エコノミスト Online 不動産コンサル長嶋修の一棟両断
タワーマンションが朽ちる未来/4
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東京都中央区は築地、月島など区内80%の区域で、要件を満たせば最大1・4倍まで容積率を緩和する制度を廃止、20年続けてきた居住誘導政策を転換した。その理由は「人口が増えすぎたため」。「定住人口10万人」といった目標を掲げていたところ、主にタワーマンション建設が寄与して目標を大きく上回った。区のマンション居住率は1995年の66・4%から2015年には90・0%と、いかにマンションが人口増加に寄与してきたかがわかる。
定住人口増は税収増加となる一方、幼稚園や学校の増設、交通インフラ、生活利便施設などの整備が負担となる。ラッシュ時の勝どき駅は人で溢れ、駅に出入りするのも一苦労。1日の駅利用客は2000年には2万7734人だったが16年には10万2315人と、3・6倍に膨れ上がった。
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