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習氏の「中露蜜月」演出の裏に“文明の衝突”援用の米戦略=金子秀敏

    「蜜月」演出には理由が……写真はサンクトペテルブルクで6月7日(Bloomberg)
    「蜜月」演出には理由が……写真はサンクトペテルブルクで6月7日(Bloomberg)

     米中は、6月下旬の主要20カ国・地域(G20)首脳会議をにらんで4~6月にかけ、激しい「新冷戦」外交を展開した。とりわけ中国の習近平国家主席は、この3カ月間に7回の国際会議に参加し、うち5回はロシアのプーチン大統領が同席する異例の「中露蜜月」を演出した。

     習氏は4月の「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに続き、5月には「アジア文明対話大会」を北京で主催。6月上旬にはモスクワであった中露国交70周年記念式典でプーチン大統領と会談した。2人はキルギスで「上海協力機構」(SCO)首脳会議、タジキスタンで「アジア相互協力信頼醸成会議」(CICA)サミットにも出席した。

     習氏はロシアと約200億ドル(約2・1兆円)のプロジェクトに合意。プーチン氏を「親友」と呼び、「過去最高水準」の中露関係をたたえた。中国の経済圏構想「一帯一路」とロシアの「ユーラシア経済同盟」の連携も宣言した。

     注目を集めたのは、中国の電子商取引(EC)最大手アリババグループとロシア通信大手メガフォン、フリーメール大手メール・ルーが、ECプラットフォームの統合で合意したことだ。中国通信機器大手ファーウェイも、ロシア通信大手MTSと次世代移動通信規格5Gの試験運用で合意。デジタル金融、次世代通信の中露統合は米国のドル覇権、通信覇権への対抗の色合いが強い。

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