教養・歴史コレキヨ

小説 高橋是清 第52話 西部支店長=板谷敏彦

    (前号まで)

     鉱山開発事業の失敗で無職となった是清は日銀総裁川田小一郎に拾われ、日銀本店工事の事務方に就任。工期の遅れや高騰する費用の問題を解決し、銀行支店長に昇進した。

     明治26(1893)年9月1日、是清に西部(さいぶ)支店支店長の辞令が出た。是清はもうすぐ40歳である。

     当時の日銀は本店以外では大阪支店しかなく、西部支店は2番目の支店であり、主に九州地区と山口県をカバーする。

     支店用の地所は既に門司に買い求めていたが、周辺にはいまだ九州鉄道本社ぐらいしかなく、川田小一郎総裁…

    残り2497文字(全文2739文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,000円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    9月3日号

    絶望の日韓16 「次は自動車」焦る韓国 戦後最悪いつまで ■浜田 健太郎19 インタビュー 申ガク秀 元駐日韓国大使 “法の日本”と“正義の韓国”の妥協点 「韓国政府と日韓企業で徴用工補償を」20 徴用工問題の本質 植民地支配の “清算”に変化 ■浅羽 祐樹22 韓国社会の意識 摩擦招いた道徳的“正 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    最新の注目記事

    ザ・マーケット