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米国の債務比率と所得格差は表裏一体=市岡繁男

     米国の債務比率(債務総額÷名目国内総生産〈GDP〉)はいま1933年のピークを上回る(図1)。債務比率とは実体経済に対する金融経済の規模を示すもので、大恐慌と世界大戦を経てその比率が正常化した後は、戦後しばらく安定的に推移していた。これは過度な金融緩和は経済の安定を損なうとして規制されていたからだ。

     それが80年代前半、当時のレーガン米大統領が行った一連の金融改革で状況が一変する。各種規制の撤廃で金利が低下し、金融経済の規模は再び拡大に転じたのだ。最大の受益者は金融業界、そして多額の金融商品を保有する富裕層だった。債務比率の拡大と所得格差が連動しているのはこのためで(図1)、こうした富の集中は米国のみならず世界共通の現象だ(図2)。

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