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映画 世界の涯ての鼓動 命がけの任務を前に燃える恋 巨匠ヴェンダース監督の新展開=野島孝一

 

ヴィム・ヴェンダースぐらい予測不能の監督はいないのではないか。「ベルリン・天使の詩」のような詩的でファンタジー色の強い作品を作るかと思えば、ドキュメンタリー映画の「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」も撮る。「さすらい」「パリ、テキサス」などロード・ムービーは得意。小津安二郎を尊敬し、「東京画」を撮った。

 今回取り組んだのは、J・M・レッドガードの小説『Sub-mergence』(潜水の意)。舞台が世界各地に及ぶため映画化は難しいと考えられたが、実現した。世界を股にかけて活躍してきたヴェンダース監督でなければ、映画化は難しかったかもしれない。

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