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教養・歴史 書評

華やかな加藤登紀子さんの「一言」にぶん殴られる=孫崎享

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 加藤登紀子氏は、(1)1943年生まれ、(2)出生地は満州、(3)引き揚げ者、(4)出身大学が同じ──と、私とこれだけの共通点がある。私はソ連に5年勤務したが、加藤氏も、もともとソ連の歌手、アーラ・プガチョワの持ち歌「百万本のバラ」を日本語で歌ってヒットさせたように、ソ連と関わりがある。こうなると当然、彼女に対して関心が出てくる。

 私は「孫崎享チャネル」と名付けてささやかな動画発信をしているが、なんと加藤氏がこの番組に出演したのである。しかも、3曲も歌ってくれた。その年末に彼女の「ほろ酔いコンサート」を聴きにいき、打ち上げに出かけたら、篠原浩一郎氏がいる。篠原氏は全学連の闘士である。私が『戦後史の正体』で安保闘争を書いたことから知り合いになった。加藤氏と共通の話題は山のようにある。その後は会えていないが、加藤氏の『自分から…

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