迫る次回FOMC 7月、9月に0・25%利下げ濃厚 米中貿易と世界経済に不確実性=市川雅浩
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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は7月10日、米下院金融サービス委員会で議会証言に臨んだ。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、利下げに向けた地ならしが行われたが、その後、米中貿易協議が再開し、また、6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が大幅に増加したことから、市場の利下げ期待は後退しつつあった。そのため、今回、改めてパウエル議長の政策スタンスに注目が集まっていた。
事前に書面で公表された証言内容では、「6月FOMC以降のデータや事象に基づけば貿易の緊張を巡る不確実性と、世界経済の強さに関する懸念が、引き続き米国経済の見通しに重しとなっている」という内容の指摘があった。また、インフレについては、「依然として抑制されている」「弱いインフレが、現在予想しているよりも、さらに持続的になるリスクがある」と明記され、ハト派的な政策スタンスが確認された。
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週刊エコノミスト
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