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週刊エコノミスト Online 東奔政走

イラン包囲網狙う米の有志連合 日本に突きつけた「リトマス紙」=及川正也

「イラン犯行説」を訴えるポンペオ米国務長官。米主導の有志連合は広がるか(Bloomberg)
「イラン犯行説」を訴えるポンペオ米国務長官。米主導の有志連合は広がるか(Bloomberg)

 中東情勢がにわかにきな臭くなってきた。原油輸送の海上交通の要衝・ホルムズ海峡の安全を確保する目的で米国が軍事的な有志連合の結成を呼び掛けたからだ。

 有志連合の結成は7月9日、ポンペオ米国務長官、エスパー米国防長官代行、ダンフォード米統合参謀本部議長が協議して対応が決まった。会議後、ダンフォード議長は記者団に「航行の自由を確保するため有志連合を結成できないか、既に数カ国との調整に入っている」と明かし、今後数週間で参加国の全容を固めるという。基本的には米軍は上空からの監視や指揮統制などを担い、タンカーなど民間船舶の護衛を各関係国の軍が行うという想定のようだ。

 ホルムズ海峡では今年5~6月に計6隻の船舶が攻撃を受けた。日本の海運会社が運航するタンカーも攻撃されている。この際、トランプ米大統領は日本や中国を名指しし「なぜ米国が無償で他国のために輸送路を守っているのか」とツイッターで不満を表明。有志連合構想はトランプ氏のこうした意向を反映しているのだろう。

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