「4選」見えたが「改憲」遠く 参院選で抱えた首相のジレンマ=人羅格
有料記事
与野党どちらにも目立った追い風が吹かない中、自公が底堅く議席を積み上げた選挙だった。
参院選は与党が改選過半数を上回る71議席を得て勝利した。一方で、参院で憲法改正発議に必要な3分の2以上の「改憲派」勢力は維持できなかった。
投票率48・80%が冷めた選挙を象徴した。5割を切ったのは1995年、村山富市「自社さ」政権時代の44・52%以来だ。自民は「憲法改正」、野党は「老後資金」と掲げる争点をお互いが拒否し合ったため、有権者はポイントを絞りにくかった。
そもそも政党が「熱量」を欠いた。自民も、野党第1党の立憲民主党も最初から「そこそこの勝利」を目指している様子が透けて見えていた。
残り1731文字(全文2025文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める