インド 水問題に新省設立=成田範道
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先の総選挙で圧勝して続投を決めたモディ首相は、第2期政権の発足にあたり、水問題を専門に管轄する「ジャル・シャクティ省」を新設した。ヒンディー語で「水の力」を意味するジャル・シャクティ省は、これまでバラバラに水問題に取り組んでいた水資源省、河川開発省、飲料水衛生省の3省を統合したもので、政府は同省を通じて、あらゆる水問題に取り組んでいくとしている。
新省の設立は、水問題が早急な対処が必要であることの表れでもある。インドでは約1億6000万人が衛生的な飲料水へのアクセスを欠いているとされ、すでに水不足の国であるが、問題はますます悪化している。ここ数年は干ばつ被害が毎年のように起き、農民は貧困に追い込まれ、都市部では全住民に上水道が行き渡る前に地下水が枯渇し、水の確保に支障が出ている。さらに河川からの取水量の配分を巡る州同士の対立は、暴動に発展…
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週刊エコノミスト
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