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世界を巻き込む米中貿易戦争=藻谷俊介

    (注)スフィンクス・インベストメント・リサーチによる季節調整値。「NIES」は新興工業国・地域(韓国・台湾・香港・シンガポール) (出所)財務省
    (注)スフィンクス・インベストメント・リサーチによる季節調整値。「NIES」は新興工業国・地域(韓国・台湾・香港・シンガポール) (出所)財務省

     5月5日のトランプ米大統領のツイッターの書き込みにより再開した米中貿易戦争の影響が、いよいよ経済統計にその片りんを見せ始めた。緒戦において、インパクトは十分に大きい。

     図1は日本の輸出数量指数の季節調整値である。右端が5月分だが、ツイートの当月に早くも急落し、底割れの線形になっていることが見て取れる。

     ただ、それが一般にイメージされているように中国に起因する悪化ではないことに注目したい。主だった地域への輸出が下がっている中で、中国向けだけはわずかではあるが増えている。中国が必要としている物資の駆け込み需要が発生している可能性が高い。次に減り方が少ないのは米国向けで、これも日米貿易交渉というリスクを抱える中で、恒常的に前倒しでの輸出が行われている。つまり、意外なことに貿易戦争の当事国向けは相対的…

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