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週刊エコノミスト Online学者が斬る・視点争点

人口減少時代の管理会計の役割=高橋賢

(出所)内閣府「平成30年度 年次経済財政報告」
(出所)内閣府「平成30年度 年次経済財政報告」

既存ツール活用し利益最大化

 固定費の管理と削減は、企業にとって長らく課題となってきた。この問題は不況期において企業経営への圧迫が顕著になるものであり、特に、人件費の問題は企業の規模を問わず悩ましい問題となっていた。その処方箋として、期間工や派遣社員の活用による固定費の変動費化(正確には回避不能費の回避可能費化)や、リストラによる人件費の削減などが行われてきた。これらの施策は、固定費のサイズの可変化や削減によって企業規模を柔軟化し、経営体質を強化することが目的であった。簡単に言うと、出ていくものを減らすことで実入りを多くする、という発想である。「減らす」ということそのものが目的であったといってもよい。このために、さまざまな管理会計手法が駆使されてきた。

 しかしながら、「人を減らす」ということを企業が能動的にできていたのは、2010年ごろまでの話である。昨今では、「人が減っている」というのが現状である。減らさなくても人が自然に減ってきている、ということである。そうであれば、もうリストラなどの策に頭を悩ますことはなくなり、企業にとってはラッキーなことなのか? 決してそうではない。

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