新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

教養・歴史 書評

『中国の金融経済を学ぶ 加速するモバイル決済と国際化する人民元』 評者・田代秀敏

編著者 小原篤次(長崎県立大学准教授) 神宮健(野村総合研究所〈北京〉金融イノベーション研究部部長) 伊藤博(東京大学大学院学術研究員)  門闖(大阪産業大学教授) ミネルヴァ書房 3000円

世界に類のない中国金融界 簡潔・明快に解説

 中国は金融超大国である。国内預金額は190兆元(約3000兆円)を超え、世界1位で日本の約4倍の水準である。中国の株式市場の時価総額は日本を抜き世界2位で、資金調達額は世界1位である。その上、アリババやテンセントなどのフィンテック(ファイナンステクノロジー)企業により、中国ではキャッシュレス経済が完成しつつある。

 文化大革命で銀行が完全廃止されて金融が消滅した状態から、改革開放後の40年間でここまで急速に発展した中国の金融経済は、極めて特殊であり、理解が困難である。

残り885文字(全文1238文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事