高齢化で金が国外流出する日本=市岡繁男
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日本の公的金準備量は第一次大戦を挟んで急増し、1925年には866トンに拡大した。だが、その後の恐慌と戦争で全てを失い、50年にはわずか6トンに減少した。それが戦後の経済復興で78年は746トンと、戦前のピークまであと一歩まで回復した。だが、その後は他の先進国と同様、金準備量は全く増加していない。
代わりに増えたのは民間の金保有だ。きっかけは86年の天皇御在位60年記念金貨の発行である。この年、政府は600トンの金を輸入したが、その後も輸入…
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週刊エコノミスト
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