半導体への期待 既存材料を凌駕する特性=中村剛/34
有料記事
半導体デバイスの材料には、現在その大半を占めるシリコンに加え、次世代半導体として市場が拡大している炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)、さらにその次の世代として期待される酸化ガリウム(Ga2O3)などがある。さらにその先の材料として、将来的な実用化を視野に研究開発が続けられているのがダイヤモンドだ。
ダイヤモンドの特徴として一般にも知られているのは、「硬い」ことである。この特徴を生かし、従来からガラスや金属材料などを加工するための工具用素材として用いられている。硬さ以外にもダイヤモンドには熱を通しやすい、高い電圧に耐えられるといった特徴があり、それらを生かした応用が模索されてきた。例えば、熱の通しやすさを生かして過熱が問題になる機器での熱対策部材としての利用が進められている。
残り2978文字(全文3325文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める