「紙から電子へ」加速するコミック=永江朗
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電子書籍の市場が拡大している。全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、今年上半期(1~6月)の販売額は1372億円で、前年同期比22%増となった。紙の書籍・雑誌が6371億円で4・9%減だったのと対照的な結果となった。
なかでも大きく伸びたのがコミックである。27・9%増の1133億円で、電子出版全体の8割を占めている。コミックは紙版のコミックス(コミックの単行本。同研究所の統計では雑誌の販売額に含まれる)も5%増と好調だったが、「紙から電子へ」という流れは明らかだ。
電子コミックが好調だった理由としては、映像化作品のヒット、出版社や電子書店の積極的なキャンペーンに加え、1話ずつの販売や無料試し読みなどデジタルならではの販売宣伝方法が挙げられる。また、「漫画村」など海賊版サイトが閉鎖された影響も大きいといわれる。
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