“再エネ大国”に転じた中国 世界最多の投資で増す影響力=真家陽一
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最近10年間で、再生可能エネルギー分野で最も投資している国は中国だ。国連環境計画(UNEP)が9月5日に公表した報告書によると、2010年から19年上半期までの中国の投資額は7580億ドル(約81兆円)に達した。第2位の米国の3560億ドル(約38兆円)の2倍超、第3位の日本の2020億ドル(約22兆円)の4倍弱という規模だ。
再生可能エネルギー分野への投資急増の背景には、急速な経済発展の代償ともいえる環境問題がある。中国の1次エネルギー消費量は09年に米国を抜いて世界一となった。消費量のうち石炭の割合が高く、10年は全体の7割を占めた。大気汚染対策の観点からも、“非化石”の再生可能エネルギーへのシフトは喫緊の課題となっている。
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週刊エコノミスト
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