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国際・政治 チャイナウオッチ 中国視窓

突如現れた夜の屋台街 消費刺激策は景気支えるか=岸田英明

北京の繁華街・三里屯は深夜でも人通りが途絶えない「夜間経済」の中心地
北京の繁華街・三里屯は深夜でも人通りが途絶えない「夜間経済」の中心地

 今夏、北京市内の各所に突如として屋外ナイトマーケットが出現した。外資オフィスが集まるビジネス街の国貿エリアでも、ショッピングモール前の広場にザリガニ料理やビールを売る屋台が並び、買い物客らで賑わっていた。屋台の営業時間は午後11時までとモール内の店舗より1時間以上長く、食事は割安で提供していた。

 同時多発的なナイトマーケットの出現の背景には「夜間経済」の振興を図りたい国の方針がある。北京市もこれを受け、地下鉄の終電の時間を延ばしたり、夜間に開かれるイベントやナイトマーケットに補助金を出したりしている。

 夜間経済の振興は、中国政府が注力する国内消費拡大政策の一環だ。地方政府の債務問題や米中摩擦を背景に投資と輸出が振るわない中、安定成長の維持に向け、消費の役割が高まっている。

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