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航空 関西国際空港 減る韓国便と国際貨物 生き残りへピーチと“和解”=吉川忠行

台風被害から1年がたった関空(9月4日)(筆者撮影)
台風被害から1年がたった関空(9月4日)(筆者撮影)

 昨年9月に台風21号の直撃を受けて滑走路やターミナルが浸水し、連絡橋の破損で一時孤立した関西国際空港。あれから1年がたち、被害施設は復旧し、旅客数も被災前の水準以上に回復した。一方で、「アジアの玄関口」の地位を保つうえではリスク要因も浮かび上がってきた。

 関空は2016年4月、民営化された。空港の所有権を国に残したまま、運営を民間委託する「コンセッション方式」を導入した国内初の空港となった。運営を行うのは、オリックスと仏空港運営会社バンシ・エアポートが共同出資する関西エアポート(KAP)。関空と伊丹、神戸の関西3空港を一体運営している。

 台風被災後の初動対応では、日仏両社のどちらが主導するかで混乱した。一日も早い暫定再開を求める首相官邸内には「KAPからはできない理由しか挙がってこない」(関係者)と不満が募り、被災3日後にはKAP主導の復旧に見切りをつけた。「国有財産の保全」を大義名分として事実上、官邸主導で復旧作業が進んだ。タンカーが衝突して破損し海上空港の孤立を招いた連絡橋も、翌10月から通行可能な車線を徐々に広げ、今年4月…

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