国際・政治エコノミストオンライン

グリーンランド「買収」の波紋 トランプ流の中国進出への“警告”=北島純

    国連で開かれた気候変動サミットに出席したデンマークのフレデリクセン首相=9月23日(Bloomberg)
    国連で開かれた気候変動サミットに出席したデンマークのフレデリクセン首相=9月23日(Bloomberg)

     この夏、トランプ米大統領がデンマーク領のグリーンランド買収を提案したことが波紋を広げている。きっかけは8月16日、米『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙が「元不動産王のトランプ氏がグリーンランドの天然資源や地政学上の重要性に興味を示し、米国がグリーンランドを買収することができるか補佐官に相談した」と報じたことだ。トランプ大統領は同18日、「政権の最優先事項ではない」としながらも「戦略的な関心を持っている。本質的には不動産取引の大型案件だ。デンマークは毎年(グリーンランドへの補助金で)7億ドル(約750億円)を失っているが、同盟国としてデンマークを助けたい」と記者団に認めた。

     これに反発したのがデンマーク中央政府とグリーランド自治政府だ。デンマークのフレデリクセン首相はこの時、グリーンランド「首都」ヌークに滞在中だった。6月27日にデンマーク史上最年少の41歳で首相に選出された後、初めて自治領グリーンランドを訪問していた彼女は、「ばかげた議論だ」として一蹴した。また、グリーンランド自治政府のキールセン首相も「グリーンランドは売りに出ていないし、売ることもできない」と不…

    残り3273文字(全文3765文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    7月14日号

    コロナが迫る 非接触ビジネス第1部16 「脱3密」に勝機あり リアル×ネットで株価急騰 ■白鳥達哉/種市房子19 インタビュー 鈴木康弘 日本オムニチャネル協会会長、デジタルシフトウェーブ社長 「ネット起点に、実店舗を運営」20  諸富徹 京都大学大学院 経済学研究科教授 「脱炭素社会への契機にも」 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット