教養・歴史書評

今回は明るい話題! 新レーベルに創刊、復刊=永江朗

 このところ休刊や閉店、倒産など暗い話題が多かった出版界、ひさびさに新レーベルや新雑誌の創刊、そして雑誌復刊が続いている。

 9月10日、早川書房から「ハヤカワ時代ミステリ文庫」が創刊された。書き下ろしの時代小説文庫はすでに多数のレーベルがあり、飽和状態にあるのではという声もあるが、早川書房の同レーベルはひと味違う。「時代ミステリ」というネーミングの通り、時代小説に欧米のミステリーの要素を加味した作品なのだ。

 たとえば配本第1弾、稲葉博一『影がゆく』はジャック・ヒギンズの『鷲は舞い降りた』へのオマージュ。ヒギンズ作品はドイツ軍落下傘部隊がイギリスに降下して敵陣内を通過するという、第二次世界大戦を題材にした冒険小説。稲葉は戦国時代を舞台に忍者たちの活躍を描く。

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