海外ルーツ生徒の教育充実を=島村玲雄
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自治体への財源保障は必須
近年、観光客としてだけでなく労働者としての外国人の流入が増加し、日本社会も多くの外国人が生活する社会への変化が求められている。2019年4月から新たに特定技能を持つ外国人の在留資格が創設され、人口減少の進む日本は今後外国人労働者の一層の流入が予想される。
法務省によれば、外国人労働者の流入は11年の東日本大震災で一時的に減少したものの、それ以降は一貫して増加傾向にあり、18年末時点の在留外国人数は約273万人で過去最高となった。技能実習制度など外国人労働者の受け入れ環境に注目が集まる一方、同じく増加している海外にルーツを持つ児童生徒の教育環境においては多くの課題を残している。所得再分配、グローバル人材の育成、機会の平等において、教育が重要であることは言うまでもないが、望ましい教育にはそれを支える財政構造も必要である。
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週刊エコノミスト
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