「沖縄問題」をどう打開するか 試される河野防衛相の政治力=及川正也
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9月に発足した新しい安倍内閣で外相から横滑りした河野太郎防衛相が沖縄を訪問し、玉城デニー知事と会談した。密集した市街地にある米軍普天間飛行場(宜野湾市)の返還合意から20年以上も経過しながら、政府と沖縄県の溝は埋まっていない。歴代防衛相が打開できなかった名護市辺野古への移設問題をどう解決するのか。
日米地位協定の改定
「意見の違いはあるが、できる限り知事と顔を合わせ、沖縄の負担軽減と発展のために、しっかり話し合いをしていきたい」。報道陣に公開された約30分の会談で、「対話重視」の姿勢を示す河野氏に、玉城氏は何度もうなずきながら聞き入った。冒頭では県側から就任祝いの花束が河野氏に贈られ、玉城氏は拍手を送った。
2人は旧知の仲だ。玉城氏が衆院議員当時、東日本大震災での原発事故を受けて発足した超党派の議員連盟「原発ゼロの会」などで行動を共にし、地元に米軍基地を抱えることも共通している(河野氏は神奈川県選出)。
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週刊エコノミスト
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