NEWS JDI再建危うし 中国勢からも見限られ アップル依存の代償重く=服部毅
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経営危機に陥っているジャパンディスプレイ(JDI)が9月26日、中国ファンドの嘉実基金管理(ハーベストファンドマネジメント)グループから金融支援の見送りを伝えられ、再建の道に黄信号がともった。
JDIは今年10月から来年にかけ、中国・香港企業連合から総額800億円規模の再建資金援助を受けることになっていた。その約8割を引き受けるとしていた嘉実の援助見送りを受け、JDIは翌27日に開いた臨時株主総会で800億円の資金調達に向けて新株を発行する承認を取り付けた。しかし、肝心の資金は入るめどのない空虚な議決となった。
嘉実が金融支援を見送った理由について、JDIは「ガバナンスに対する見解の不一致」とあいまいな説明をしている。一方、嘉実側は理由を明らかにしていないが、中国勢にとってJDIがもはや「垂涎(すいぜん)の的」ではなくなりつつあることは想像に難くない。
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週刊エコノミスト
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