離脱期限直前まで“ドタバタ” 英国とEUの果てなき交渉=石野なつみ
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英国の欧州連合(EU)離脱の期限が10月末に迫る中、期限直前になっても英政府とEU側との攻防戦が続いた。焦点となっていたアイルランド国境問題で、ジョンソン英首相が10月2日、新提案を発表。英政府とEUとの間でぎりぎりまで調整が続き、アイルランド島の情勢不安を回避できる最大限の譲歩を双方が提示したが、10月17、18日に開かれるEU首脳会議で最終決着に至らない可能性が捨てきれない。
英国が国民投票を経て、EU離脱を正式に表明してから2年半。英国とEUは昨年11月、2020年末まで英国がEUの単一市場に残る移行期間を設けることや、英国がEU離脱後も互いに双方の市民の権利を保障することなどで合意した。ただ、アイルランド国境問題については「厳しい国境管理は設けない」ことで一致したものの、移行期間終了までに具体策がまとまらない場合はEUと英国全土を単一の関税区域とする「バックストッ…
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週刊エコノミスト
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