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無派閥閣僚に透ける「スガ印」 権勢極めた菅氏の焦りと迷い=伊藤智永

 菅義偉官房長官は並外れた面倒見の良さに加え、気配りのこまやかさで相手に恩義と好印象を植え付ける名人である。菅グループに属する自民党の若手A議員は、ある年の予算編成期に、某業界団体の顔役から泣きつかれた。

「今のままでは要望が通りそうにない。何とかならないか」

 財務省主計官を呼びつける力がないA議員は、菅氏にこぼした。翌日、顔役は面識のなかった菅氏に呼び出され15分面会。陳情の数日後、予算が付きそうだと連絡が入った。顔役がお礼のため飛んでいくと、逆に菅氏に頭を下げられ、こう言われたという。「いや、これはAの仕事です。今後ともAをよろしく」

 顔役とA議員が「出来た人だ」と菅氏をほめちぎり、よそでも吹聴したのは言うまでもない。そんな議員が何人もいる。

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