『国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか』 著者・デービッド・アトキンソンさん
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◆著者 デービッド・アトキンソンさん(小西美術工藝社社長)
淘汰ではなく、合併を 生産性向上の鍵握る中小企業
低迷する日本経済の原因と改革案を、ズバリと書いた本である。
「現在の日本企業は生産性が非常に低く、そのため最低賃金が上がりません。元凶は中小企業が多すぎることにあります」
中小企業の努力こそが日本経済を走らせてきた。多くの人がそう信じてきたが、中小企業が活躍できたことには明らかな理由があり、しかも昔からそうだったわけではない。
「1963年に中小企業基本法が成立し、国は手厚い保護政策を打ち出しました。そこで補助金目当ての企業が増え、非効率的で生産性の低い産業構造になってしまいました」
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週刊エコノミスト
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