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週刊エコノミスト Online 挑戦者2019

加藤正人 精密林業計測 技術顧問 日本の林業を成長産業に

撮影 武市公孝
撮影 武市公孝

 ドローンを使って日本の林業の再生に挑む信州大学発のベンチャー。全国から見学者がひっきりなしだ。

(聞き手=藤枝克治・本誌編集長、構成=春日井章司・ジャーナリスト)

 森林を上空からドローンとレーザー計測の技術を使って解析するサービス「スマート精密林業」に取り組んでいます。これまで森林の調査は、人が森の中に入って、木を一本一本確認するなど人海戦術でコストと時間がかかりました。私たちの技術を使えば、上空から木の高さや種類が分かり、森林の地図が作れます。これをもとに、どの木を伐採して出荷するか、間伐材をどれにするかなどを判断することができます。

 日本は森林資源が豊かなのに、林業は衰退しています。例えば、従来は5ヘクタールの山を3人がかりで150万円ほどかけて調査していますが、調べるだけで、収入につながらないため、市町村や森林組合などが補助金を使ってやるのがせいぜい。木を切って売っても経費がかさんで赤字になることも珍しくないため、山林の所有者も関心が薄く、いわば山が負債になっているのが実情でした。

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