タイソン・フーズ 世界2位の食肉加工企業=岩田太郎/264
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タイソン・フーズは米国で第1位、世界ではブラジルのJBSに次ぐ第2位の売上高を誇る食肉加工企業だ。1935年に鶏肉販売会社として創業以来、革新的な技術をいち早く取り入れるビジネス手法と、買収と合併を通して事業を拡大してきた。
第二次世界大戦後には食肉を新鮮なまま取引先に届ける空輸で事業を全米に拡大。50~60年代には、米マクドナルドなどファストフードチェーンが伸びるとみて、自前の加工肉処理工場を建設。63年に株式上場した。
タイソン・フーズは創業後、鶏肉から牛肉や豚肉にも事業を拡大し、18年9月期では鶏肉と牛肉が売り上げ全体の67%を占める主力分野となった。脂肪分が牛肉や豚肉より少ない鶏肉は、健康志向が高まっている米国の食肉消費量が首位で需要が伸びている。売り上げの30%を占める鶏肉のおよそ半分が小売り向け、残り半分は業務用だ。店頭で販売されるトレー入り鶏肉製品には、「抗生物質無添加」の表示があり、健康面での安全性…
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週刊エコノミスト
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