東京五輪のサイバー攻撃防御はイスラエル電力公社に学べ=熊谷徹
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世界中でサイバー攻撃の件数が増えるなか、日本政府は来年の東京五輪に神経をとがらせている。その理由は2012年のロンドン大会以来、五輪がしばしばサイバー攻撃の標的となっているからだ。
ロンドン五輪組織委員会でIT部門を担当したジェリー・ぺネル氏は、コンピューター専門誌に対して「我々は毎日サイバー攻撃を受けた。攻撃の中には非常に巧みに組織された物も、大規模な物もあった。だが我々は周到に準備を整えていたため、大会に影響はなかった」と語る。
大会の公式サイトに対する攻撃回数は約2億件に達した。組織委員会はスタジアムの電源を狙った攻撃が行われるという情報を事前につかんだために、対策を講じた。16年のリオ五輪、18年の平昌五輪でも同様の攻撃が多発している。
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週刊エコノミスト
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