NEWS ヤフー・LINE統合 国内最大のIT基盤誕生も ZHD株、希薄化懸念で急落=種市房子
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検索サービス「ヤフー」を運営するZホールディングス(HD)と、メッセージアプリ大手LINEは11月18日、経営統合で基本合意したと発表した。
ZHD株式の4割超を持つソフトバンクと、LINE株式の7割超を持つ韓国ネイバーが折半出資する合弁会社の下にZHDを置く。ZHDは上場を維持して、その下にヤフーと非上場化したLINEを100%子会社としてぶら下げる。連結売上高は、ZHDが9547億円(19年3月期)、LINEが2071億円(18年12月期)で、合計すると楽天の1・1兆円(18年12月期)を抜いて、国内最大規模のITプラットフォーマー(基盤事業)が誕生する。中長期的には毎年1000億円程度の事業投資を見込むが、「AIを中心とするプロダクト」と具体的使途は示してはいない。
両社で一定の補完効果は見込める一方、ZHDはSBIグループと、LINEはみずほ銀行と提携しており、同じ分野でそれぞれの協業先を持つ事業もある。立教大学ビジネススクールの田中道昭教授は「両社との提携企業や、同業他社であるIT企業の戦略にも影響を及ぼし、あらゆる業界で再編を促す可能性がある」と分析する。
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週刊エコノミスト
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