国際・政治FOCUS2019

NEWS GSOMIA失効回避も深刻 日韓に「ボタンの掛け違い」 澤田克己

会談を前に握手する韓国の康京和外相(左)と茂木敏充外相=11月23日
会談を前に握手する韓国の康京和外相(左)と茂木敏充外相=11月23日

 日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA(ジーソミア))が11月23日午前0時に失効する直前、日韓両国が発表した「協定延長」の方針を聞いて、開いた口が塞がらなかった。筆者は8月中旬、ソウルで文在寅(ムンジェイン)政権中枢の人物から、日韓の関係修復に向けた米国の仲裁案を聞いていたが、そのピースがすべてぴたりとはまったからだ。

 その人物によると、米国が仲裁案を出してきたのは7月下旬だ。この時は、日本は安全保障上の輸出優遇対象である「ホワイト国(その後、グループAに呼称変更)」からの韓国除外を猶予し、韓国は元徴用工訴訟で敗訴した日本企業の資産現金化を止める、という内容だった。これ以上の事態悪化を防ぎ、対話の時間を作れということだ。

残り991文字(全文1308文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月20日号

日本株 沸騰前夜14 東証新指数「トヨタ外し」が好材料 新NISA控え先回りする外国人■浜田健太郎/和田肇17 インタビュー 草刈貴弘 カタリスト 投資顧問ファンドマネジャー18 バフェット氏の商社株買い 総会で「さらなる投資」に意欲■尾藤峰男20 CFOに聞く1 インタビュー 鉢村剛 伊藤忠商事副 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事