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SiCウエハーの需要が拡大 新規参入も増加し競争が激化=津村明宏/37

SiCウエハーの6インチ化が半導体メーカの量産意欲に火をつけた。写真は昭和電工の6インチエピウエハー(昭和電工提供)
SiCウエハーの6インチ化が半導体メーカの量産意欲に火をつけた。写真は昭和電工の6インチエピウエハー(昭和電工提供)

 メモリーやロジック(論理回路)など数多くの種類がある半導体の中でも、電力の供給・制御を行う半導体を「パワー半導体」と呼ぶ。現在、パワー半導体の大半がシリコンを基材にして作られているが、今後大きく生産量が増えそうなのが、SiC(シリコンカーバイド=炭化ケイ素)を基材に用いた「SiCパワー半導体」である。

 SiCはシリコンと炭素の化合物であり、シリコンよりも電力損失が少なく、200度以上の高温でも動作し、高い電圧をかけても壊れないという特徴を持つ。SiCを基材に使えば、発電した電気の送電ロスを少なくしたり、シリコンパワー半導体よりも少ない電力で新幹線や電車、電気自動車を動かしたりでき、バッテリーの消耗を少なくできる。近年、直径6インチ(150ミリメートル)のSiCウエハーが量産供給されるようになっ…

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