有機系太陽電池の普及が始まる IoT市場へ日本メーカー参入=松永新吾/36
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太陽電池(PV)にはさまざまな種類があるが、現在の主流は結晶シリコン太陽電池である。2017年には100ギガワット(1ギガワットは100万キロワット)以上の太陽電池モジュールが生産された(国際エネルギー機関調べ)が、その大半が結晶シリコンである。
一方で、次世代の太陽電池として、色素やポリマー、電解液、炭素材料といった有機材料を用いた「有機系太陽電池」の開発が進んでいる。安価な樹脂基板に印刷プロセスで成膜でき、真空装置のような高価な製造装置が不要なことから、安価な太陽電池として普及が期待されている。大きくは「色素増感太陽電池(DSC)」と「有機薄膜太陽電池(OPV)」に分類される。最近では有機無機ハイブリッドの「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」も世界中で開発が加速している。
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週刊エコノミスト
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