週刊エコノミスト Online学者が斬る・視点争点

「ROE重視」経営のリスク=塚崎公義

    「会社は誰のものか」という議論が日本で盛んに行われたのは、小泉純一郎政権の前後であった。当時は「グローバル・スタンダード」という言葉が流行になり、それまでの「会社は従業員の共同体」という見方から、「会社は株主のもの」という米国流の見方が強まった。

     しかし、その後のリーマン・ショック(2008年)などの影響もあり、米国流が必ずしも理想とは言えなくなり、グローバル・スタンダードという言葉も廃れた。しかし、その考え方は日本に定着した。終身雇用制などは大きくは崩れていないものの、利益の配分については「もうかったら賃上げ」から「もうかったら配当」に大きく変化した。

     バブル崩壊後に株の持ち合いが減り、外国人株主の比重が上昇したことも大きく影響しているのであろう。彼らの中には「物言う株主」も少なくない。

    残り1988文字(全文2337文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    7月14日号

    コロナが迫る 非接触ビジネス第1部16 「脱3密」に勝機あり リアル×ネットで株価急騰 ■白鳥達哉/種市房子19 インタビュー 鈴木康弘 日本オムニチャネル協会会長、デジタルシフトウェーブ社長 「ネット起点に、実店舗を運営」20  諸富徹 京都大学大学院 経済学研究科教授 「脱炭素社会への契機にも」 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット