日欧EPAで崩れる食の国産信仰=小川健
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環境技術で「後発の利益」つかめ
食べ物の安全性を最優先に考える消費者が商品を産地で選ぶとしたら、どこが一番良いのか。国産、米国産、中国大陸産、フランス産……。地産地消なら国産だが、「安全性」という点では、国産ではなく実はフランス産に軍配が上がる。2019年2月、日本とEUの間で発行されたEPAによって、このような選択が可能になったことは、あまり知られていない。
少し前に注目されたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)と比べ、日欧EPAに対する国民の関心は薄い。国内での報道は、一面的な内容にとどまった。だが実は日欧EPAには、TPP以上に日本にとって重要な要素がいくつもある。
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週刊エコノミスト
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