IT大手は米経済に貢献? 高収益は「法人減税の恩恵」=岩田太郎
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株価が史上最高値を更新し続け、投資家からもてはやされる米テクノロジー大手。だが、実際にはそれほど米経済や社会に貢献していないとの研究が発表され、話題だ。
米『ワシントン・ポスト』紙のロバート・サミュエルソン経済論説委員は11月11日と13日の2回にわたって、ニューヨーク大学のトマス・フィリポン教授の新著『大逆転:どのようにして米国の自由市場は失われたのか(仮訳)』を取り上げた。
サミュエルソン氏は、「空前の利益を上げて米資本主義の『顔』となったアップル、アマゾン、グーグルやマイクロソフトなどのIT企業が米経済を引っ張っているというのが、一般の共通した認識だが、間違いかもしれない」と、新著の核心を紹介。フィリポン教授が1950年代までさかのぼって調べた結果、企業の利益を売り上げで割った収益性は90年代までは約20%で安定していたのに対し、今世紀に入って約50%に跳ね上がっ…
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週刊エコノミスト
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