教養・歴史書評

主張以外で消費される女性活動家たち=ブレイディみかこ

     今年、(悪い意味で)度肝を抜かれた報道記事の見出し用語は「環境少女」だった。スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリのことだが、「魔法少女」や「微熱少女」じゃあるまいし、通信社や新聞社が活動家に「少女」をつけて日本市場向けの萌えポイントを打ち出してどうするのか。少なくとも、英国では彼女を「グリーン・ガール」なんて呼ぶ人はいない。

     森まゆみ編『伊藤野枝集』(岩波文庫、1130円)を読みながら、伊藤野枝なんかも、生きていた頃には「淫乱娘」というお色気イメージを打ち出されて騒がれていたんだろうなと思った。夫だった辻潤を捨てて大杉栄のもとに走り、彼の妻、愛人と四角関係を繰り広げた野枝は、「恋と革命」の人として知られている。

    残り991文字(全文1306文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    11月3日号

    コロナ株高の崩壊14 金利上昇で沈むハイテク株 11月にダウ5000ドル暴落も ■神崎 修一17 リスク1 米バブル 下落局面への転換点 ■菊池 真19 リスク2 GAFA 米IT潰し ソフトバンクも試練 ■荒武 秀至20 米大統領選 勝敗予想 バイデンの「雪崩的勝利」も ■中岡 望23 失業率が示 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット