教養・歴史書評

主張以外で消費される女性活動家たち=ブレイディみかこ

     今年、(悪い意味で)度肝を抜かれた報道記事の見出し用語は「環境少女」だった。スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリのことだが、「魔法少女」や「微熱少女」じゃあるまいし、通信社や新聞社が活動家に「少女」をつけて日本市場向けの萌えポイントを打ち出してどうするのか。少なくとも、英国では彼女を「グリーン・ガール」なんて呼ぶ人はいない。

     森まゆみ編『伊藤野枝集』(岩波文庫、1130円)を読みながら、伊藤野枝なんかも、生きていた頃には「淫乱娘」というお色気イメージを打ち出されて騒がれていたんだろうなと思った。夫だった辻潤を捨てて大杉栄のもとに走り、彼の妻、愛人と四角関係を繰り広げた野枝は、「恋と革命」の人として知られている。

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